第39回(通算69回)大会 記念講演要旨

杜甫「春望」再読
後藤秋正(北海道教育大学名誉教授)

杜甫「春望」は中学・高校ともに多くの国語教科書で扱われている。
それでは「春望」の解釈には疑問点がないのであろうか。私見によれば、まだ検討されなければならない余地が残されている。箇条書きにすれば、
㊀制作時期。㊁「国」と「城」の意味。㊂「山河」と「草木」の含意。㊃「感」・「濺」と「恨」と「驚」の主語。㊄「連三月」の意味。㊅「家書」は届いていたか。
となろうか。これらについて私見を述べ、時間に余裕があれば「自京赴奉先県、詠懐五百字」の「朱門酒肉臭」の句の解釈にも触れてみたい。

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